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早速、昨日の小笠原クイズの答えあわせからいってみましょう!
“自然を楽しむ”エコなブログ-南島

Q 小笠原諸島は約30余りの島々からなりますが、下記の中で小笠原にない島はどれでしょうか?(複数回答可)

①父島 ②母島 ③兄島 ④弟島 ⑤姉島 ⑥妹島 ⑦嫁島 ⑧聟(むこ)島 ⑨祖父島 ⑩祖母島


【答】 ○:ある ×:ない

①父島:○ ②母島:○ ③兄島:○ ④弟島:○ ⑤姉島:○ ⑥妹島:○ ⑦嫁島:○ ⑧聟(むこ)島:○ ⑨祖父島:× ⑩祖母島:×


ちなみに、「孫島」「姪(めい)島」はあります。実にたくさんの島があるんですね。実際には岩場のような無人島が多いです。
“自然を楽しむ”エコなブログ-小笠原

さて、世界自然遺産として登録される見込みの小笠原ですが、何が決め手となったでしょうか。
もちろん美しい海やクジラ・イルカが多くの心をひきつけるものではありますが、それが決め手となったわけではありません。
“自然を楽しむ”エコなブログ-ドルフィンスイム
ドルフィンスイムも楽しめる
“自然を楽しむ”エコなブログ-マッコウクジラ
夏場はマッコウクジラに会えることも!



■生物が独自の進化=東洋のガラパゴス
小笠原諸島は、東京都心から南に1000kmの太平洋上に浮かぶ大小30余りの島々です。気候は亜熱帯気候。地球史的には、大陸と一度も地続きになったことがないため「海洋島」と言われます。この隔離された環境が生物の独特な進化に影響したのです。世界自然遺産第1号となったガラパゴスにとても似た環境なので、「東洋のガラパゴス」と呼ばれます。
“自然を楽しむ”エコなブログ
小笠原は日本最大のアオウミガメ繁殖地。

“自然を楽しむ”エコなブログ-小笠原ヒロベソカタマイマイ
陸生貝類(カタツムリ)は90%以上が固有種

“自然を楽しむ”エコなブログ-カツオドリ
カツオドリなど海鳥の繁殖地

■固有種の王国
小笠原の生物は、小笠原だけに生息する固有種が多いことも大きな特長です。主な生物分類での固有種率は下記の通りです。(

カタツムリなど陸生貝類は93%(ガラパゴス96%)、樹木やシダなど維管束植物(いかんそくしょくぶつ)は30%(ガラパゴス32%)、全植物の36%が固有種です。そのほか、クワガタは100%固有種、トンボは42%、ハナハチは82%が固有種です。

“自然を楽しむ”エコなブログ

こうした独特の生態系が高く評価されたのです。

“自然を楽しむ”エコなブログ-小笠原シダ類

小笠原が登録されれば、日本で4件目の世界自然遺産誕生となります。登録の決め手が「独特の生態系」である以上は「外来種」との流入阻止が大事になってきます。


■過去の反省
実は小笠原は過去の反省の上に今があります。食料用に持ち込まれたあと野生化したブタやヤギのために生態系が崩れかかった苦い経験がありました。その後、世界遺産登録に向けて外来種の流入防止策に力を注ぎ、ノブタ、ウシガエル、父島以外のノヤギを根絶されましたが、いまだにトガゲ・ネスミ類などは今後も長期的駆除対策が必要です。

■外来種駆除は観光客の協力が必要です

外来種は野生動物だけでなく、植物も生態系を崩すことがあります。植物の世界でも適者生存の理屈が成り立つので、外来種によって勢力を奪われる事例はたくさんあります。特に小笠原・ガラパゴスのように固有種が多い場所では独自の防御方法や免疫が弱いために、短期間で駆逐されてしまうおそれが非常に高いのです。そのため、入島する前には、土や種などが付いていないかどうか靴底をキレイに洗浄して、動植物を安易に持ち込まないことがないより大事です。たとえ、それが美しい花であったとしてもです。


↓ 環境省から外来種侵入防止のお願い
http://www.n-l.co.jp/information/infomationDATA/pf-gairaishu.pdf

こうした自然環境を保全するための対策はガラパゴスは徹底的です。
●ガラパゴスへ向う機内で・・・客室乗務員が殺虫剤を噴射して、外部からの植物・動物の侵入を防止
(不快にならない甘い香りですのでご心配なく)
●土地の97%は国立公園エリア
●単独での公園内の立ち入りは禁止
●資格を有するナチュラリストガイドの同行が義務化されている
●上陸箇所も制限され、全体の1%


ガラパゴスについては、ブログでも紹介していますので参考にしてください。
http://ameblo.jp/his-eco/theme11-10033397894.html#main



こうした制限のあるなかで世界遺産化による観光客増加とどうバランスを取っていくのかが大きな課題です。今のところは、週1便しかなく25時間かかる船だけが唯一の交通手段ですので、船の許容量が流入者の許容量になるので、自然環境保全の観点から見れば一定の効果があるとと言えます。


自然環境保護と観光をどう両立させるのか、まさにエコツーリズムの手腕が問われることになるでしょう。
“自然を楽しむ”エコなブログ-小笠原

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PC:http://www.his-j.com/tyo/eco/top.html
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●小笠原ツアーはこちら:http://www.his-j.com/tyo/eco/japan/eco-oog01.htm


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