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先週、私は山形県の山間部にある飯豊町(いいでまち)の中津川地区ある農家民宿に滞在しました。磐梯朝日国立公園として広がる主峰飯豊山を背景に、豊かな田園風景と古民家が点在する美しい里山。小中学校の生徒が8名の本当に小さな村。
滞在したのは、伊藤さん宅。80歳になるおばあちゃんが、自分たちで作った農作物、山や川で採ったきのこ・山菜・イワナ・今では希少となったかじかなどの料理を振舞ってくれます。
囲炉裏を囲んで、村の話、昔の話をしてくれます。
出された料理の中に「あけび」がありました。「あけび」は皆さん、ご存知でしょうか。
蔓(つる)性の植物で、秋になると大きな実をつけ、中の種の周りについたゼラチン質の実がとても甘く、私が小さい頃の「自然のお菓子」でした。
私が「あけびなんて、20年ぶりくらいに食べました。このあたりでもよく取れますか?」と尋ねると、
おばあちゃん「このあたりはたくさんある。でもあまり採り過ぎないようにしとる。このあたりはクマ、森の住人たちもこのあけびが好物だ。これがなきゃ、冬は越えられんよ。だから”はんぶんこ”」と。
ヒトとクマで「はんぶんこ」・・・・。
自然は私たち人間だけのものでなく、森の動物たちと共有すべき自然の恵み。そうした生活が、この小さな村には悠然としかも誇り高く残されています。
この中津川地区は日本でも有数の豪雪地帯。さぞ冬の暮らしは大変だろうと想像してやってきましたが、厳しい自然と向かい合いつつも、同時に自然とも”折り合い”を付けて生きる日本の農村は、世界に誇れる遺産だと思いました。
この飯豊町の伝統的な冬の火祭りを住民と一緒になって造るツアーを来年2月に実施予定です。年内には発表予定ですので、お楽しみに!
H.I.S.エコツーリズムデスク green traveler
五感にチャージする大自然エコツアー
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