久々の世界遺産シリーズ。
これでかれこれ19個目のメキシコの世界遺産を紹介することになります。
今回ご紹介する世界遺産は
オスピシオ・カバーニャス
・登録年 1997年
・見ごたえ
・アクセス
メキシコ第二の都市グアダラハラの中心地にある歴史的建造物です。
オスピシオ・カバーニャスは
ラテンアメリカ諸国内で最古にして最大の総合病院として造られました。
1805年に着工が始まり、1810年から続いた独立戦争をくぐり抜け、
最終的には1845年に竣工。
孤児院、老人ホーム、および病院という多様目的な複合施設として
100年以上使われ、1983年にその幕を閉じました。
総面積が約25000㎡というとにかく広い敷地。
ドームとその基壇部分を除くと、全てが高さ7.5メートルの1階建てで
作られています。
これは病人、お年寄り、子供たちが簡単に建物内を移動できるように
配慮されているからだそう
部屋は全部で106部屋、
72本の廊下、
そして2つの礼拝堂が設けられています。
そしてこのオスピシオ・カバーニャスの見所はなんといっても
メキシコ壁画3大巨匠のひとり、ホセ・クレメンテ・オロスコ
によって描かれた53にも及ぶ壁画となります
1937年から1939年の2年間で旧礼拝堂の壁、天井、ドーム、いたるところに
描かれました。
壁画はスペインによるメキシコの征服、植民地時代、メキシコ革命と
様々なメキシコの激動の時代の様子を表現しています。
『先住民とスペイン人の文化の衝突』
『革命時の悲劇的な光景』
をメインのテーマとして壁画を描いてゆきました。
こちらはオロスコの最高傑作とも言われている『炎の人』。
ドームの天井部分に描かれています。
天井やドームに描かれている壁画を堪能する為に
ねっころがって鑑賞できるようの長イスが置かれ、
訪れる人への配慮もしっかりと行なわれています。
現在は『カバーニャス文化協会』として使用され、
美術の展示会や様々な講座の会場としても利用され、
グアダラハラ市民の文化の中心を担っています。
メキシコの文化遺産は遺跡やコロニアルな街並が多く登録されていますが、
オスピシオ・カバーニャスのような
一味違った世界遺産にも是非触れてみて下さい
***MAFU