みなさんは、岡本太郎氏の「明日の神話」という壁画を

ご存知でしょうか。

言わずと知れた有名な作品ですが…


H.I.S.メキシコシティー支店~タコタコ・タコス通信~


縦5.5メートル、横30メートルの非常に大きな壁画で、岡本氏の

作品の中でももっとも大きく、そして代表作です。



この絵は、元来メキシコシティにオープンをする予定だった、

「HOTEL DE MEXICO(オテル・デ・メヒコ)」というホテル

ロビーに飾られる予定でした。


1969年、ホテルロビーに仮設置され、仕上げの段階に入ったにも

関わらず、依頼主の経済悪化が原因でその話もなくなり、放置され、

その後行方がわからなくなってました。



オープン予定だったホテルは、現在メキシコシティのワールド

トレードセンターとして機能してます。


H.I.S.メキシコシティー支店~タコタコ・タコス通信~



行方不明から長い年月を経て、2003年にメキシコシティ郊外で

発見されることになります。


2006年より一般的に公開され、現在は渋谷駅京王井の頭線との

連絡通路(渋谷マークシティ内)に設置されてます。


H.I.S.メキシコシティー支店~タコタコ・タコス通信~


絵が設置されてからしばらくたっているというのもあるのでしょうが、

絵がそこにあるのがあたりまえのように、みなさん歩き去っていきます。


H.I.S.メキシコシティー支店~タコタコ・タコス通信~


岡本太郎氏は、絵をそのままの状態でみてもらうことを善しとする

考え方をもっていましたが、この絵の状態がまさにそれですね。


メキシコでは、いたるところにたくさんの壁画が飾られてます。

そのほとんどが、誰もが見ることのできる場所に描かれており、

見るためにお金を払うということもありません。


本来壁画というものはそういうものですが、あの岡本太郎氏の

壁画が、渋谷駅というごくあたりまえの場所で、当たり前に

見ることができるというのは本当に素晴らしいことだと思います。


みなさん見慣れているのかもしれませんが、この大作を前に

急ぎ足で去っていく都市の人の風景が、どことなくシュールに

感じました。


***yuta


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