ハニッツィオ島は、ミチョアカン州パツクアロにある小さな島です。
パツクアロは高原都市ですが、パツクアロ湖の湖畔に栄える町で、
その湖に浮かぶ小さな島がハニッツィオ島です。
この島は、もうすぐ訪れる死者の日の行事で有名になり、
以来10月30日から11月2日にかけては、内外問わず多くの
観光客が訪れます。
湖の船乗り場までは、パツクアロのセントロからおよそ3~4キロ。
みなさんバスやタクシーに乗りますが、私は湖から比較近い、
Best Western Patzcuaroというホテルに泊まりましたので
歩いていきました。それでも1キロ弱はあります。
途中線路を越えます。
貨物用の駅。ちゃんと、プラットフォームが用意されています。
同じミチョアカン州でも、モレーリアでは結構貨物列車をみかけ
ました。
しばらく歩くと船乗り場の看板があります。船乗り場はもうすぐです。
道中にも安宿がたくさんあります。
おみやげ物屋や、屋台ががたくさんでるところに来ると、そこが船乗り場。
チケットを窓口で買い、桟橋に向かいます。
何艘もの船が待機していますが、満席になり次第出発です。
雨が降っているというのに、船はすぐに満席になります。
そして高頻度で船が出港していきます。
船にはマリアッチの楽団が乗り込むので、とても賑やかです。
所要時間はおよそ20分です。
しばらくひた走ると島の全貌が見えてきます。
この日は土砂降りでしたのでかなり水がにごっていました。
ちょっとすすむとなにやら小船が見えてきました。
進路をこちらに変えました。
すごい勢いで近づいてきます!しかもいっせいに!
そして何をするかと思えば、蝶のような形の網で、漁をはじめます。
文字通りマリポサ漁と言う、昔からの伝統的な漁法です。
おみやげ主力商品も、マリポサ風の網です!
といいうか、ただの網なんですけどね…。
子供たちはやっぱりこの網が欲しくてお母さんお父さんに
おねだりをするのです。
さて、この日は天候不良で、魚なんてそんなに取れないのですが、
それでもおじさんが小魚を一匹採ると、船内では「おー」という
声とともに拍手が起こります。
で、おっちゃん、船に横付けし、チップを要求。
こっちに近づいてきます。
おじいちゃんなのですが、ボートをこぐスピードも、船を横付け
してスライド移動するのも、ものすごい手馴れているのです。
いやーたくましいなと感心しました!
でも、実はハニッツィオ島、昔はこの湖では多くの魚が取れたよう
なのですが、近年進む環境汚染により、最盛期と比べると
魚の捕獲量もかなり減っているようです。
そんな訳で漁業から観光業にシフトした人も多いと聞きます。
それに加えて、マナーの悪い観光客の投げ捨てるゴミも
大きな問題です。こんな看板が掲げられているくらいです。
年々増える観光客と、進行する環境汚染。
なんだか複雑な思いです…。