自然大好きなスタッフが旅行商品を企画するエコツーリズムデスク
これまでいくつかのツアーを紹介してきましたが、ここでちょっと趣が違うツアーをご紹介します。
山岳民族の村にホームステイ&ボランティア体験 タイ・スタディツアー
毎年、春・夏を中心にたくさんのお客様にご参加いただいているツアーです。
ボランティア体験を謳っているツアーですが、エコツーリズムデスクとの接点はどこにあるのでしょうか??
このツアーは現地、タイのNGOが行なっている山岳民族支援プログラムを組み込んだものです。
現在、タイの山岳民族は、貧困、子どもや女性の売春、麻薬の乱用、文化・伝統の侵食、村の過疎化、タイの学校における教育不足など、多くの問題を抱えています。
もともと独自の文化・伝統を守りながら、長い間、山岳地帯で焼畑農業による自給自足の生活を営んできた山岳民族。
しかし、国森林保護地区や国立公園に指定されてしまったことで伝統的な自給自足農業の生活様式を捨て、低賃金労働をせざるを得なくなり、昔ながらの農業だけでは毎日の食事ですら十分でないのが現状です。
町での労働を余儀なくされた山岳民族ですが、雇用者によってきちんとした報酬が与えられるわけではありません。国民証がないことやタイ語、現代タイ社会の知識が十分でないことによって、彼らは度々搾取され騙されています。
特に少女たちは、土木工事等の肉体労働に就けず、短時間で多くの収入を得ることのできる性を売る仕事へと足を踏み入れてしまう場合が多く、彼女たちは家族を支えるためエイズと隣り合わせの生活を送っています。
このような問題を抱える山岳民族は彼ら独自の文化や伝統を最大限に生かし、仕事を得、なおかつ自分たちの村に誇りを持つこと。
それを可能にする方法として、彼らは自分たちの住む土地や文化を紹介するエコツーリズムを取り入れたのです。
エコツーリズムを取り入れると決定した村では、若者から老人までが集まり、幾度も村の観光についての集会が開かれます。普段仕事に追われ集会などを開かない彼らにとって、このことは村を良い方向へと導いていきます。
老人は新しい世代に民族の哲学や知恵を教え、母は娘に民族服の作り方を教えます。差別され嫌っていた自分たちの民族服から、現金収入が生まれます。
さらにガイドを若者に抜擢することにより、タイや西欧文化・社会にしか関心がなかった若者たちが、自分たちには何があるのか、何ができるのか、または何を見せることができるのかを考え民族の文化・伝統を見直すきっかけに繋がります。
そして、エコツーリズムは村の周りが自然に囲まれていてこそ成り立ちます。焼き畑や伐採などが本当に必要か否かを考え、自分たちなりの自分たちに適した自然資源保護を見出すことができるのです。
(※上記、現地NGOの掲載文から引用・加筆させていただきました)
エコツーリズムデスクで紹介しているツアーは、人の手が加えられていない素晴らしい自然を見ることももちろんですが、そこで生活する土地の人たちが大切にする自然。人の生活や文化が根付いた自然も含めて紹介をしていきたいとも思っています。
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もっと世界を感じよう
行くことでしか見えないもの、今だから感じられること、
新しい自分に出会う旅、新しい仲間と出会う旅
H.I.S.海外ボランティア・スタディツアー
スタッフ 木村 友響
http://www.his-j.com/tyo/volunteer/index.html
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