いつもご覧頂きありがとうございます。green traveler編集長の鮫島です。
タイトルのゴミ分別の数なんで、あまり意識したことある方少ないんじゃないでしょうか?私もその1人でした。
ゴミ袋、分別の仕方や収集方法も各市町村単位で異なりますから、居住地域に職場がある方ならともかく、私のような通勤サラリーマンは普段の会話の話題には少なくともなりません。ただ、引っ越しの経験がある方であれば、ゴミの分別の違いに戸惑った経験などある方もいらっしゃることでしょう。
ちなみに私が住んでいる東京都小金井市は、①燃やすゴミ、②プラスティックゴミ、③燃やさないゴミ、④粗大ゴミ、⑤古紙、⑥空き缶、⑦金属、⑧ビン、⑨スプレー缶、⑩有害ゴミ、⑪布、⑫枝木雑草落ち葉、これくらいでしょうか。小金井市は焼却場をお隣の国分寺と府中市に委託している手前、ゴミ非常事態宣言と、市役所でも大げさに告知しています。結構、細かい分別をするなと正直思っていたわけですが、上勝の話を聞いたときに、なんて時限の低い意識だったんだろうと「反省」しました。
昨日からシリーズでお伝えしている「常識破りな田舎町」の徳島県上勝町。
ゴミ分別も常識破りなんです。
ななななんと・・・
34分別
私の小金井市でも「12分別」(市役所の方、間違えていたらスミマセン)ですから、桁違いというか、想像できないですね。日本一のゴミ分別の町。
上勝のゴミ分別は下記のようになっています。
1.アルミ缶
2.スチール缶
3.スプレ-缶
4.金属製キャップ
5.透明びん
6.茶色びん
7.その他のびん
8.リサイクルびん
9.その他のガラス類・陶器類・貝殻
10.乾電池
11.蛍光管そのまま
12.蛍光管壊れたもの
13.鏡・体温計
14.電球
15.発泡スチロール類
16.古布・毛布
17.紙パック
18.段ボール
19.新聞・おり込みチラシ
20.雑誌・コピー用紙・包装紙など
21.割りばし
22.ペットボトル
23.ペットボトルのふた
24.ライター
25.ふとん・じゅうたん・カーテン・カーペット
26.紙おしめ・ナプキン
27.廃食油
28.プラスチック製容器包装類
29.どうしても燃やさなければならない物(靴など)
30.廃タイヤ・廃バッテリー
31.粗大ごみ
32.家電製品
33.生ごみ(各家庭で堆肥(たいひ)化)
34.農業用廃ビニール・農薬びん等(販売店に返す)
ざっとこんな感じです。
「21.割りばし」もリサイクルなんですね。
生ゴミは基本自宅で処分し堆肥化して農業用に利用するそうですよ。「生ゴミは出さない」が基本。しかも、誰か得偉い人が提言している構想ではなくて、実際に100%実践しているのです。使えるものはリユース。街の中心にあるゴミステ-ションまで持っていくそうです。
なぜ、ここまでのことができたのか・・・、
きっかけは、廃棄物処理法の改正により、大型のごみ焼却場建設の必要に迫られたことでした。焼却場の建設には多額の費用がかかるだけでなく、運営していくために、ごみを増やさなければいけないという矛盾が生じます。そこで町は、「どうやってごみを処分するか」から、「どうすればごみが出ないか」と発想を転換。細かな分別によってごみを資源とし、できるだけごみを出さないための取り組みをはじめました。最初にあったのはエコ意識というより、「町を維持していくためにはともかく経費を削減するしかない」という切羽詰まった思いだったのです。
エコロジーへの意識が高まりつつある今でさえ、大胆に思えるこの取り組み。
住民の抵抗はなかったのでしょうか。
「抵抗もあったと思いますが、むしろ少数派。上勝町では、住民のコミュニティが成立していたこともあって、寛大に受け止めてもらえました。なかには、『それなら自動販売機をなくせばいい』なんて、私たちが驚くような提案もあったんですよ」と役場の方。そうした住民の協力もあって、町から出るごみは激減。取り組みがテレビや雑誌などで紹介されたことで、住民の意識も高まっていったといいます。ん~、確かに東京では利害関係も複雑で難しいでしょうね。
上勝町はゼロ・ウェイスト宣言という宣言をしています。
ゼロ・ウェイストとは・・・・・・
ごみゼロ(出てきた廃棄物をどう処理するか)ではなく、そもそもごみを出さないという考え方です。「焼却・埋め立て・何でもリサイクル」がもたらしたものは、資源の無駄遣いと有害物質による健康被害と水質汚染など環境への悪影響でした。ゼロ・ウェイストは、そんな社会の仕組み自体を変えていこうとするものです。
2020年までに町のゴミをゼロにする目標を掲げています。
私も上勝と同じような「田舎」の出身なのでわかりますが、たいてい田舎の人ほど環境に無音着(自然が当たり前で育っているため)、都会の人ほど環境意識が高いものです。上勝はそういう意味では、人口1900人ほどの典型的な田舎であるにもかかわらず、こうしたことを「実践」している上勝は「常識破りな田舎」といって過言ではありません!本当に頭が下がります。
いろいろ問題点はあるかと思いますが、実践している者にしかわからない境地だと思います。日本一は日本一です
ちなみにゴミ分別NO2は・・・・愛知県碧南市の26分別だそうですよ。
この上勝に行って、ゴミ34分別を体験したり、どのような背景で行われてきているのか、活動の現場を視察するツアーがこちら!
http://www.his-j.com/tyo/eco/japan/eco-tks_2011_5.htm
題して『徳島県上勝町で田舎暮らし里山スタディツアー4日間』
夏休みを利用して、7/29(金)出発限定、15名様限定です。
昨日の「いろどり」に続き、ゴミ34分別の「常識破り」な取り組みはいかがでしたか?本当に小さな巨人です。
この上勝スタディツアーは、学ぶことだけでなく、田舎らしい上勝でしかできない面白い体験もできます。あすは、その面白体験をお伝えします!お楽しみに!
H.I.S.エコツーリズムデスク
五感にチャージする大自然エコツアー
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