パブ:Publog 2008.08.24


 ウェザースプーンでたくさんパブのこと、エールのことを書いたのですっかりパブログをたくさん書いたつもりが実はまだ1回しか書いてなかったんですね~。も少し書かないといけないとしました。

 さて、第2回目にしてなんと場所はスコットランドグラスゴーパブとエールをご紹介。 

 中村俊輔選手がいるのでサッカーファンにはややなじみがあるこの街も、普通の日本人にはややマイナーな印象。でも実はスコットランドの首都エディンバラよりも人口がはるかに多く、エディンバ45万人に対しグラスゴー58万人とスコットランド最大の都市。そしてロンドン、エディンバラに続き年間300万人の観光客を誇ります。

 スコティッシュ・エールイングリッシュ・エールの違いは何か。エールビールに関してはコチラ をご参照ください。

 スコットランドはお分かりのようにイングランドより北に位置するため、当然気温が低い。寒い。 そのためエールはイングランドより低い気温で発酵が行われます。結果的に全ての糖分がアルコールに変わりきることができずに残ることになります。つまり糖分が残る分甘さが残ります。
 またビールにかかせないホップスコットランドでは取れなかったためイングランドから輸入されていました。このコストがかかるホップ(腐るのを防ぐとともにビールの苦味の元になる)の使用量は必然的に抑えられることになります。これらの条件が加わり、伝統的な昔からのスコッチエールはMalty(モルティ:麦芽の風味が強い)で、苦味の少ないリッチな味わいのワインで言うところのフルボディのような味わいのエールになります。
  
 そして伝統的に同じ銘柄でもアルコール度数があがると値段があがるようになっていたため、いまでもパブでは60/-(シックスティシリング)、70/-(セブンティシリング)、80/-(エイティシリング)というような表記を見つけることができます。ちなみにシリングは1971年までのイギリスの通貨単位で、60/-などは一樽の値段。

 現在でもこの個性的で伝統的なスコティッシュ・エールを飲もうと思ったらパブでBelhaven,Caledonian,Traquairなどの銘柄を探して見ましょう。

 さてさて前置きが長くなりましたが、今回訪れたのはここ、〝State Bar〟sign01

 イギリスの地方都市のほとんどがそうであるように飲食店以外のお店のほとんどが18時頃に閉まってしまうのですが、繁華街サーチホール・ストリート(Sauchiehall St)はバーや飲食店が軒を連ねていて遅くまで賑やか。

 そのサーチホール・ストリートからホランドストリート(Holland Street)を少し入ったところにあります。

STATE FACADE

趣のあるファサード

STATE ENTRANCE
入り口


イングランドのパブは、階級制度の名残で入り口がSALOON BARPUBLIC BARに分かれているものがあり、昔は中も仕切られていました。スコットランドではそのようなつくりをしたパブがつくられず、広いホール状の一部屋の真ん中に円いバーカウンターがあるのが特徴です。ここもその例に漏れないつくりになってます。

STATE BAR2

円形バーカウンターの入り口側


STATE BAR

円形バーカウンター 奥


STATE WALL
1902年創業up100年以上の歴史を誇ります。

が、決してこの国ではめずらしくないです。壁には、昔のグラスゴーの写真がたくさん。

このパブ、グラスゴー大学の学生や、近所のビジネスマンにランチが人気だそう。

そして毎週火曜日にはブルースバンドが生演奏をしたり、土曜日にはコメディショーが行われるらしいです。

STATE HANDPUMP

バーカウンターでGlasgow産のエールを発見。しかしいつもながらバーカウンターで見たことがないエールのラベルを持つハンドポンプを見かけるとうきうき・どきどきnotesします。


STATE BOARD
現在あるカスク・エールの表示ボード。

アルコール3.8%とやや軽めですが、折角なのでこれ

Kelburn Goldihopsをオーダー。


STATE ALE  

イングランドと違ってグラスにブリュワリーや、エールのブランドの名前が入っていません。

どのビールにでも使えるからいいのだろうけどやや寂しい感じdespairがします。

お味は、といいますと思っていたほど濃さがない。軽い感じのトラディショナルではない最近のエールかな、という印象。


グラスゴーで雰囲気のよいパブをお探しの方、訪れてみてください!


State Bar

148 Holland Street, Glasgow, G2 4NG

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