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Bethlem Museum of the Mind(ベスレムミュージアムオブマインド)はロンドン郊外にある博物館です。

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Bethlem Royal Hospital(ベスレムロイヤルホスピス、ベスレム王立病院)として開業された病院、様々な移転先を経てミュージカル自体は2015年3月に芸術家グレイソン・ペリーによって開設されました。

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Bethlem Royal Hospitalはイギリス国内、ひいては世界で初めての精神病院でした。

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「狂乱とふさぎこんだ狂気」と題され様々な精神病に悩まされた人々の芸術作品と、精神病に関する歴史的資料が保管されています。

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精神病は「怖い」という偏見、「わからない」という無関心さ、「甘えだ」という無理解といつの時代も隣合わせにあります。

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▲昔病院の門に設置されていた銅像。
目には見えない手では触れない精神病という世界から生まれた作品と、人間と精神病の歴史を垣間見てみましょう。

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博物館は規模的にはそんなに大きくなく、2階に3室、1階は特別展と博物館ショップが併設されています。

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スタッフの方も親切で作品について質問したら丁寧に答えてくださいます。

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▲1247年のベスレムロイヤルホスピスとしての開業から2015年の博物館開設までのタイムライン
日本で言うと鎌倉時代に開業され、1403年に精神病院となりました。

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【insane-気が狂っている-正気でない】
「that's insane!(イッちゃってるよ!)」とイギリス人は驚いた時やドン引きした時に言いますが、こうやって文面に書かれると重みがある言葉です。

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日本の初めての精神病院は明治8年の京都癲狂院らしいので、イギリスはそれよりずっと前から精神病に取り組んでいたということですね。
しかし展示をみると患者は人間扱いされず、虐待にあっていた歴史もわかりました。精神病院というより刑務所のような…

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博物館自体はデザインやディスプレイがめちゃくちゃ現代的!
色合いもオレンジと白を基調にポップな感じで可愛いです。

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コンセプトボード。

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こちらは博物館を訪れた人たちの言葉。

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イギリス人イラストレーターのLouis Wain(ルイス・ウェイン)の原画作品も飾られています!
私は元々ルイス・ウェインの作品が見たくてこの博物館を知ったので感無量です!

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可愛らしい半擬人化のような猫が、病気の悪化と共にフラクタル構造の幾何学模様で構成される絵画への変成が見れます。

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▲kaleidoscope cats(万華鏡猫)シリーズ
生涯を通して一貫して「猫」をテーマに制作を続け、発症前の作品も可愛いのですが発症後の独特な色使いとサイケデリックな世界観は人を惹きつけます。

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▲Yayoi Kusama: sculptures, paintings & mirror rooms(Victoria Miro/2016)

ルイス・ウェインは、日本人芸術家の草間彌生さんと同じ統合失調症です。
かつては精神分裂症と呼ばれ、幻覚・幻聴・妄想を始めとし様々な精神的症状に悩まされる病です。

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▲Yayoi Kusama: sculptures, paintings & mirror rooms(Victoria Miro/2016)
草間彌生さんは統合失調症による恐ろしい幻覚から逃れるため絵の世界に没頭したと言われ、代表作の「水玉」はその幻覚から生まれたそうです。

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芸術を志すから精神を病むのか、精神を病んでいるから芸術を志すのかはわかりませんが、芸術活動が精神病患者にとって大きな救いになっている部分はあると思いました。

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「芸術」作品だけではなく「言葉」作品の展示もあります。

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英語で「気が狂っている、精神障害がある」という意味をさす単語がどんどん流れてきます。

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スクリーンに触れるとその言葉の成り立ちが表示されます。
これは外国人にとってはかなり興味深いです、イギリス人のもつブラックさとダークユーモアが良くも悪くも織り交ぜられています。

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この博物館は参加型展示もおおく、これらは作品を選んで感想や意見をかくと後日フォルダにいれてこのように展示されます。

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面白いのが寄せられた紙には「作品について」「作者について」「病気について」「自身について」などテーマも視点も様々な意見がみれることです。

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この博物館は精神病を通して「普通と異常」「人との違い」を見ている部分を感じますが、こういう参加型のものはそれを顕著に感じることができます。

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博物館へ行って気づいたのですが、イギリス人は意見を言えるくらい精神病に関してある程度の知識があり、そういう病気がある・それは苦しい・サポートが必要・誰だってなる可能性がある、と病気の存在を肯定している、認めていると感じました。

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印象的だったのは「精神病を患って自殺する人は弱いのではなく人間の本能の最も強い生きたいって感情に反してしまうくらい辛い、死ぬ病気なんだよ。」と言ってた事でした。
若者の自殺率が高い日本、それに対して消えない「甘えている」という意見があるけどそうではないんだと思いました。


【2】精神病の歴史と未来 - Bethlem Museum of the Mindはこちらから


ミオ

■Bethlem Museum of the Mind
Bethlem Royal Hosp,
3BX,,Monks Orchard Rd,
Beckenham BR3

■車:ロンドン中心部からは車で1時間。敷地内に駐車可能。
■公共交通機関:ロンドンブリッジ駅⇒East Croydon Station駅で下車。バス198番乗車、Monks Orchard Road駅下車、徒歩7分。

休館日などはウェブページよりご確認下さい。
http://museumofthemind.org.uk/


ウィリアム王子、キャサリン妃、ハリー王子によるメンタルヘルス支援チャリティ

Heads Together


YouTube: Lady Gaga + Prince William |
Heads Together | #oktosay


精神の不調、メンタルヘルスがオープンに話されていると思われがちな外国ですが、今でも多くの偏見と無理解のなかにあり、多くの人々が相談したり、話したりができず独りで苦しんでいるケースが多いです。

「王族がメンタルヘルスの話題をだすのは前代未聞」と言われながらもハリー王子は、長い間母ダイアナ妃の死と向き合えず精神的なバランスを崩しカウンセリングを受け、兄ウィリアム王子の献身的なサポートが彼を助けたと告白しました。

以前からうつ病や不安障害、PTSDを患っている事を公表しているレディ・ガガ。
自身の影響力によってマイノリティの人々の立場を変えようとアクティビストとしても活躍するレディ・ガガとウィリアム王子がネットでメンタルヘルスについての対談を行いイギリスで大きなニュースになっています。

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もし天気の話をするように自分の精神のコンディションを話せる環境なら、サポートや理解をもっと受けやすくなります。
「OK TO SAY(話しても大丈夫)」というハッシュタグを用いてSNS上で様々な国籍の、環境におかれている人々がメンタルヘルスについて話しています。

長い間タブー視され続けた「メンタルヘルス(精神病)」ですが、王族やセレブリティなど影響力のある人達、若い世代によってタブーを覆し誰もが「ちょっと精神的にしんどいんだよね」と話せる世界へ徐々に変わろうとしています。

詳しくは
HEADS TOGETHERのウェブページ
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instagram: #oktosay
を御覧ください!


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