ヨーロッパに住んでいるにしろ旅行で来ているにしろ、こちらの教会は魅力的ですよね。
古い重厚な建物、ステンドグラス、聖歌隊、祈りに来る人々… 
これらを経験したいと思っている人も多いのでは? でもそこで疑問なのが、そもそもクリスチ
ャンじゃないのに行って良いの?とか、 どう振る舞ったら良いの?とか、そもそも何着て行っ
たら良いの?とか… その疑問にお答えしましょう!
まず結果からいうと、他の人の邪魔しない限り誰でも入って良いのです。基本的に教会で行われ
る行事は公開行事であって、誰でも入ることが出来ます。
!携帯の消音だけは忘れずに!これ一番大事


<クリスマスってそもそも何?>
クリスマスがキリストの誕生日であるということがクリスチャンでないほとんどの日本人でもし
ているでしょう。 キリストとは<救世主>と言う意味で、イエス・キリストとは<救世主であ
るイエス>の意味で、決してキリストという苗字ではありません。
聖書と言う本をチラ見した事のある方は多いと思います。ホテルの引き出しの中に入っている分
厚い本ですね。 かなりボリュームのある本で全部読むのはかなり大変…  その中のマタイに
よる福音書とルカによる福音書に、このクリスマスのおなじみの話が書かれています。

The Annunciation (Fra Filippo Lippi) - London National Gallery

婚約中の乙女マリアのところに大天使ガブリエルがやってきて彼女が結婚前に聖霊によって身ごもることを告げます。このシーンが皆さんも聞き覚えのある<受胎告知>,英語ではAnnunciationです。
自分に覚えがないのに婚約者が妊娠したことを悩むマリアの婚約者ヨゼフのところにもガブリエル抜かりなくやってきて、マリアの無実を証明(妊娠が聖霊によるものであること)を告げます。
マリアとヨゼフが旅の都中ベツレヘムという町の馬屋で出産、赤ん坊のキリストが飼い葉桶の中に… 
という絵は皆様も見たことがあるのではないでしょうか。
天使のお告げで羊飼いたちが産まれたてのキリストを礼拝しに来て、その後星に導かれて三賢者(英語では 3 wise men, 3 kings, Magiなどと呼ぶ)が貢物を持ってやってくる。この辺り伝統的な西洋画好きな人ならよく目にする…と言うか見ない方が不可能!


この時産まれた赤ちゃんが、大人になって磔で処刑される訳です。死してそ3日後に生き返った…
と言うのがキリスト教の信仰の核になります。そのお祝いは復活祭=イースターです。その話は
また今度。

The Adoration of the Shepherds (Pupil of Rembrandt) - London National Gallery

<アドベント>
クリスマス4週前の日曜日からクリスマス迄をアドベントAdventと呼びます。アドベントはキリストの誕生を待つ期間です。日本語では待降節(たいこうせつ)とか呼ばれるらしいです。 1日づつキリストの誕生を待ちわびてめくっていくのが本来のアドベント・カレンダー。 決してチョコレートを1日一個食べる習慣ではありません。この期間は教会で色々な年中行事が行われます。 

ほとんどの教会が来週16日(日)かその前後に、クリスマスキャロルを歌いまくる礼拝をします。大抵の場合そのあとに伝統的なミンスパイとマルドワインで賑わいます。せっかくなのでたっぷり頂いてきましょう。

教会や学校で子供達がNaitivity Play をするのを見たことのある方も多いのでは? これは先に書いたキリストの誕生劇です。プチ学芸会みたいなものですね。 人数多いと登場人物が増えたり、やたら天使の数多かったりします。

8▲アドベントキャンドル。毎日曜日に一本ずつ火が灯る。クリスマス当日に真ん中のつける。

<クリスマス前夜と当日>
そして24日のイブは殆どの教会でMidnight service (Mass)と呼ばれる深夜零時を挟む礼拝があります。夕方に子供向けの礼拝をするところも多くあります。そして25日当日は朝10~11時くらいから1時間程度のクリスマス礼拝があります。教会によっては朝早い礼拝もするところもあります。 普段よりちょっとちゃんとした服装になっている人が多いです。でも年々カジュアルになっていますね。
この日は地元イギリス人(に限らずヨーロッパ人共通)は自宅で家族や親族など集まってChristmas Dinner をするので、いつものお茶もクッキーも無しでまっすぐ帰ります。 そのせいなのかクリスマス当日に夕方の礼拝をする教会は本当に珍しい

<礼拝ってなに?>
なんとなくイメージにあるクリスチャンが日曜日に教会集まって讃美歌歌ったり聖書読んだりお祈りしたり、それ礼拝です。 カソリックでは”ミサ Mass”、プロテスタントでは”サービスService”と言います。
教会や宗派によって大分違うけど、ここでは英国国教会 Church of England についてお話しします。国教会は保守的なところからリベラルまで神学的にもものすごく幅が広く、様式もプロテスタントよりからカソリックよりまで幅があり、教会の中も重厚なところや、かなりキラキラしたところもあれば、シンプルな教会もあります。 ヨーロッパの芸術としての教会文化を見るならば、やっぱり伝統的なところが魅力的でしょう。

<礼拝の内容とマナー>
国教会の礼拝は、”サービスシート”と言う小冊子に従って進められます。言うセリフ(?)とかお祈りとか讃美歌など書いてます。殆どの場合自由席ですが、混んでいるサービスなら席は案内されるかもしれません。その辺テキトーに。
席(大抵木のベンチ)に座ると四角い座布団の様なものがありますが、これをお尻にひいてはいけません。 これ”ニーラーKneeler” と言いまして、膝をついてお祈りする時に膝が痛くない様に敷くものです。
私は以前st Paul 大聖堂で、ニーラーを座布団にしてしまっている日本人集団を見たことがある。(小学校の椅子と座布団みたいな感じで)背もたれの後ろにかけてあったからお尻にひいてしまう気持ちは解る。でも本当は後ろの席の人のニーラーで、おばーちゃん達が「Oh…」みたいな感じに顔を見合わせてましたぞ。

7▲信者さん達が刺繍をしたニーラー。教会によって地味なところもある


礼拝中は周りの真似をすればオッケー。人が立ったた立って、座ったら座れば良い。Easy!!
ただ1つ周りの真似を出来ないのが ”聖餐式 Holy Communion, Eucharist”。前に進み出て祭壇の前に(大抵ひざまずいて)並びパンとワインを受け取る儀式。 詳しい話はまた今度にするけれど、これは洗礼をきっちり受けたクリスチャンのみが受けるもの。
洗礼を受けていない人は、司祭から祝福の言葉をかけてもらう事も出来るけど、そのまま席に座ってても別に構わない。

礼拝は無料です。お布施の袋やお皿がまわって来ることもありますが、あくまで任意。50pとかでも良いですし£5も入れればかなり入れる方です。 

服装は教会によって差がありますが、浮くのが不安ならスマートカジュアルだとどこでも無難でしょう。 私はジーンズでどこまででも行きますが…

<クリスマス・キャロル>
要するにクリスマスに歌う聖歌の事。聖しこの夜 Silent night だけが聖歌じゃない!よく歌うのをいくつか上げておくので、是非Youtubeで検索して練習して教会で歌ってほしい。

God rest ye merry Gentlemen
Oh come all ye faithful  
Hark! The Herald Angels Sing 
Little town of Bethlehem 
First noel 
Once in Royal David’s city


<教会選び>
ヨーロッパって感じのクリスマスを体験するなら、church of Englandかカソリックがオススメ。でも、せっかくイギリスいるのでここは是非 国教のChurch of England に行ってもらいたい!
どうせイギリスで圧倒的に多い教会はもちろんChurch of England. 大抵の場合教会の看板にそう書いてある。ロンドンならどこでも10分も歩けば教会がある。次に多いのが Roman Catholic。これも大抵書いてある。教会の名前がSaintなんとかなら、まず間違いなくCOEかカソリック。有名なイギリスの有名教会は全部 Church of England.

<オススメ教会とサービス予定>
礼拝や儀式が伝統的なところを選んで見ました。教会はいっぱいあります、下記はほんの一部。礼拝日時は各homepageで再確認をして下さい。礼拝は1時間ちょっとくらいが平均です。

*The Nine Lessons and Carols(9つの聖書日課とクリスマスキャロル)とは、要するにクリスマス直前に行われる伝統的な礼拝の型式の1つ。大抵は後でミンスパイとマルドワインがでる。


St Bartholomew Church セイント・バーソロニュー教会  Barbican 徒歩5分
West Smithfield, EC1A 9DS
https://www.greatstbarts.com/index.html
映画にもよく出てくるロンドン最古の現役教会。重厚さと渋さこの上なく素敵💕
12/18(火) 6pm &23(日)6:30pm The Nine Lessons and Carols


All Saints Church オール・セイント教会 Oxford Circus 徒歩5分
7 Margaret Street, W1W 8JG
https://www.allsaintsmargaretstreet.org.uk
国教だけどかなりカソリックっぽい。キラキラきれい。
12/14(金) 1.10 carol service プロの聖歌隊。ミンスパイも出る

12/17(月)6pm The Nine Lessons and Carols 教会の一押し❗️

000▲All Saints Church, Margaret street. 国教だけどかなりカソリックっぽい

Saint James Piccadilly  セイント・ジェームズ教会 Piccadilly circus 徒歩すぐ
197 Piccadilly London W1J 9LL
http://www.sjp.org.uk
多分みんな見たことのあるピカデリー沿でマーケットのストールいっぱい出てる教会。
礼拝様式は国教会平均的からちょっと伝統的? 色々な集まりがあり個性的な活動が目立つ。
12/18 (火) 5.30pm Carol for Shoppers なんだかよく分からないけど面白そうだ。
12/24 4pm Christingle and Carols オレンジに色々刺さってるのくれる子供向け礼拝。
12/25 11am 礼拝の時間は他の教会と同じ、その後ランチがあるらしい。これは珍しい

Westminster Abbey ウエストミンスター寺院 Westminster 徒歩すぐそこ
説明いらない。 おなじみのウエストミンスター寺院。
https://www.westminster-abbey.org
12/24 Crib Service 12~12:30pm 子供向けのランチタイムのクリスマス礼拝。
礼拝の数は多い、要チェック!人気あるので早めに行くべし。礼拝によっては予約が必要。

Saint Paul Cathedral セイント・ポール大聖堂 St Paul 徒歩すぐ
これも説明不要。あまりに有名
https://www.stpauls.co.uk
12/17(月)&22(土)5pm クリスマス・キャロル礼拝 大抵付属のプロ聖歌隊が歌う.
ここも礼拝の数が普段から多い。要チェック!ここも早く行く様に

どこの教会も24日のイブは11pm頃~ 25日は10amか11am頃から礼拝あり。絶対あるので上のリストには入れてません。
*礼拝の日時は必ずHomepageなどで再確認してくださいね。こちらが間違ってても責任取りません。

ではみなさん
Merry Christmas and Happy New Year!

The Adoration of the Kings (Paolo Veronese) - London National Gallery


8_2名画がわかるキリスト教:ナショナルギャラリー日本語ツアー


▼JSTV1週間無料視聴プレゼント!

Banner_his_vlog_w650xh330

Coupon

H.I.S.ロンドン発行のクーポンについてはこちら!

同じテーマ「」の記事

もっと見る →

    コメントを投稿

    

    HIS ロンドン支店

    イギリス国内オプショナルツアー、ロンドン発欧州パッケージツアー PREMIER LEAGUE H.I.S.はアーセナル公式代理店です
    2024.04
    loading...
    テーマ一覧