アート:建築 2008.02.10

  こんにちは!maggieといいます。最近から引っ越して来ました。

個人的に建築物buildingに興味があるので、建物ブログすなわち〝タテブロ〟シリーズをとっても勝手ながら始めさせていただきます。


 特にが好きです。何故かというと橋って凄いなぁと思うのです。古代からの英知の結晶だと思ってます。

限られた条件で様々な工夫をこらし、様々な素材、工法を駆使し、そこにいろいろな技術が発達してきたものだと思うのです。基本的には生活の利便性を高めるための建築物ですが、機能面だけではなく、そこにデザインと遊びが入り、それが街のアクセントになり、憩いの場になり、いろいろなドラマを生むことだってあります。

 結構、映画の舞台やモチーフに使われることからも解るように多くの日常の中の非日常が今日、この瞬間にも世界中のいたるところで繰り広げられていると思うのです。

 その他にも気になる建物、建物の一部、道、などなど瑣末なものを取り上げていきますので、皆さんにロンドンを興味深く歩いてもらえればとココロより願っています。


 記念すべき第1回は、やはり〝橋〟

 そしてやはり最初は〝ロンドン〟の名を冠したLondon Bridge!

さぁ、いってみよー!


 ロンドンを東西に流れるテムズ川。タワーブリッジとキャノンストリート鉄道橋の間に架かる橋がロンドンブリッジ。昔、キン肉マンに出てきたイギリス出身の超人ロビンマスクの得意技のアルゼンチンバックブリーカーの名前がタワーブリッジだったのもこの跳ね橋のあがったところと背骨をへし折るイメージしてのこと。同世代の方であれば解るはず。


Image:Tower Bridge 2004 3.jpg LON BRDG3  

これがタワーブリッジ          ロンドン橋から見たタワーブリッジ    



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橋にも郵便番号がありました。ポストはありません。

左側の絵が City of London の紋章。イングランドの赤十時の盾の両脇にドラゴン。十字の左上には小さな赤い剣が描かれて盾のしたにはラテン語で〝DOMINE DIRIGE NOS〟、主よ我らを導き給えっていう意味らしい。  

  

そしてこれがロンドンブリッジ


LON BRDG4 LON BRDG5

QUEEN'S WALKから見たロンドン橋    橋の上の歩道から

  

 このロンドン橋、〝London bridge is Falling down Falling down〟という童謡のおかげで知名度抜群。

 でも見かけはなんということもない普通の橋。お隣のタワーブリッジ、最近できたミレニアム・ブリッジなどに比べるとグッと個性に欠けます。が、しかし、さすがさすが〝ロンドン〟の名を冠するだけあっていろいろなこの橋にまつわる話あり。

  

  歴史的にみると、なんとこの場所にAD50年頃から橋があったらしいく当時からテムズに橋を架けるのにもっとも適した場所だったことが伺えます。そしてその後、何度と無く戦略的に壊されたり、自然災害で壊れたりしたため、あの童謡が生まれたといわれていて、1750年にウェストミンスター橋ができるまではテムズにかかる唯一の橋だったのです!

  1209年に石の橋が完成。特筆すべきというか、個人的にとても興味を覚えたのは13世紀から18世紀までは橋の上に住居、商店、礼拝堂なども作られている。いやいや昔はそういう橋も多かったのでしょうが現在、橋の上に建物が並んでいる橋は世界に4つしかありません。

 その中ではフィレンツェのベッキオ橋が有名。ちなみにイギリスのバースにも1つあります。



  18世紀にもなると、シティへつながるこの橋の通行量が激増。そこで市長が橋の南側のサザーク(Southwark)から北側のシティへ向かう馬車類は全て西側(左)を通り、シティから出て行く際には東側(右)を通るようにと発令。なんとこれがイギリスにおける左側通行のルーツといわれているのです! 

  600年以上も使用された石の橋に代わり、1831年に大理石の優美な5連アーチ式の橋が完成。しかし増加の一途を辿る交通量のせいで橋が沈み、橋の東側が西に比べ3~4cmも低くなってしまったため、大理石の橋を売却し1973年に現在の橋が開通しています。

1831年のロンドン橋


  ここにロンドンの都市伝説がひとつ。

  大理石の橋を買った人がアメリカ人企業家のロバート・P・マクローチという人。

  その額、$2,460,000!dollar1968年の売却時はまだ固定相場制で$1=¥360だったから単純に考えても約9億円。実質価値はそれ以上でしょう。高いのか安いのか良く解りません。

  そして彼自身は否定しているものの本当は彼はなんと〝タワーブリッジ〟を買ったつもりだっと言われています。

  先によく混同している人がいると書きましたが彼こそが最大の勘違いした人だったかも。しかし橋を買うって凄い!普通買えませんから。

  そしてその橋、どうなったかというと現在アメリカのアリゾナ州のハバス湖に移築され、グランドキャニオンに次ぐ州の観光名所になっています。


サバス湖の人工運河にかかる旧ロンドン橋


  このロンドン橋、忠実に大理石の順番、場所を変えずに再現されたらしいのですが、基本的には表面を貼り付けただけで、現在もその多く部分はロンドンにあります。

  そしてそれを展示する2008年2月22日にはThe London Bridge Exoerience というアトラクションができます。さらにオリンピックの開かれる2012年にはLondon Bridge Museumも開設されます。


  一見有名な割には何の変哲も無いこの橋がロンドンで最初の橋で、交通ルールのルーツで、しかも妙な都市伝説があったり・・・新旧渾然一体となり発展するロンドンの名を冠するにふさわしい橋だと思いませんか???


  タワーブリッジを渡ったら、そのままQueens Walkという川沿いの遊歩道を歩いて途中のモールなどを覗きながらロンドン橋まで来てこちらの橋からロンドン橋を古の頃に思いを馳せながら渡るというのもオツなロンドンの歩き方かと思います。


Text by Maggie

  

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